語学 T07 6月6日 (木) 9:45〜11:45
語学教育の更なる充実
講演内容:
ユビキタス環境の中でシームレスな外国語教育に挑戦 -Dominas illuminatio mea-

2013年度4月から新しいCALL System が導入されて、LMSがCALLと自動的に連携さされるようになりました。新しくATR CALL ソフトも利用し、Smart phone、iPad等も使用しながら、英語の授業をしています。TED Talks や Coursera のオンライン教材、Newton e-learning , Global Voice(発音矯正ソフト)、Digital storytelling, Blog writingなど、最新のテクノロジーを紹介しながら、どのように教育効果を上げてきたかを紹介いたします。
ただ、英語という言語やコンピュータは、あくまでもコミュニケーションの手段です。「ことばは世界観」ですから、真の国際人の養成には、「Science & Theology」のような科目を同時に勉強しながら、相手の世界観、宗教観を理解することが必要です。相手が何を信じて、何の目的で生きているのかを理解しないことには、表面的なコミュニケーションで終わってしまいます。「英語教育が成功したかどうかは、世界観が変わったかどうか」だと思っています。Ontology & Epistemology の概念にもふれながら、世界観教育をどのように大学・大学院の授業で実施してしてきたかを具体的にお話をします。

青山学院大学 経済学部 教授
小張 敬之 氏


CALL教室における英語音声学の授業の取り組み

東京女子大学では、英語英文学専攻の学生たちが、「英語音声学」を2年次の前期に必修科目として履修しています。
授業では、英語音声学・音韻論の理論を基に、英語の音声の特徴や発音の仕組みなど、基本的な知識を学び、ソフトレコーダー を用いて発音練習をしています。
授業時間外には、CALL教室のコンピューターで各自がTell me MoreとATR CALL Brixを用いた課題に取 り組みます。発音練習を繰り返し、お手本の音声と比較したり、授業で学んだ知識を用いて、改善方法を試行錯誤しながら、自らの課題を 見つけ、発音の改善、向上に取り組んでいます。
コンピュータを使った発音練習 は、学生が自主的に学習し、理論と実践を結び付ける機会になっています。

東京女子大学 現代教養学部 非常勤講師
安部 佳子 氏

語学教育の更なる充実:ICTにできること、させたいこと

外国語教育、特に英語教育をとりまく状況は、この20年、技術的にだけでなく、求められるもの、そして実は内実も大きく変化してきている。いくつかの例を挙げれば、「グローバル人材の育成」があり、「小学校外国語活動」がある。これらは、外国語の技術的教授という範疇を超えた概念あるいは、価値観との摺り合わせや、より継続的な学習環境・学習支援体制構築の必要性を迫っている。外国語教育が、こうした新たな課題にどう応えていくためには、やはりこれも「新たな」技術を理解し、これらを活用することを考えないわけにはいかないだろう。そこで今回は、新たな要請の本質を再検討し、ICT にできること、させたいことを学会の動向も踏まえて考えてみたい。

早稲田大学 商学学術院 教授
森田 彰 氏