サイエンス T42 6月9日 (土) 13:00〜15:00
新しい理科教育の考え方と実践(小学校)
講演内容:
新しい理科教育の創造〜問題解決の新たな展開〜
文部科学省では、「理数教育の充実」の基に、平成20年3月に小・中学校の学習指導要領を改訂しました。平成24年度には全国学力・学習状況調査に理科が追加され,調査が実施されました。
こうした理科教育の動向を踏まえ,学習指導要領全面実施2年目を迎える小学校理科の学習指導のポイント,とりわけ,問題解決の展開について論じ,新しい理科教育の創造について考察していきます。
4月に実施された全国学力・学習状況調査の小学校理科の問題についても解説していきます。

国立教育政策研究所 教育課程研究センター 研究開発部 教育課程調査官・学力調査官
(併任)文部科学省 初等中等教育局 教育課程課 教科調査官
村山 哲哉 氏

活用型の理科授業を創るポイント
これまでの理科授業では、いかに学習内容を“入力”するかを重点的に扱われてきた。ところが、「活用力」は、明らかに習得された知識や技能を“活用”する場面で発揮される。ここに着目することは、学習内容の“入力”ではなく、知識や技能の“出力”場面から、児童の学力向上へアプローチしていると捉えることができる。
 そこで、「活用型の理科授業」を創るための3つの手立てを考えた。
(1)1時間の授業の中で「理解深化課題」を設定する。
(2)単元や次の区切りで「活用課題」を設定する。
(3)日常生活に関係する「発展課題」を単元終末に設定する。
 それぞれの手立てについて具体事例を示しながら、解説する。

筑波大学附属小学校 教官
森田 和良 氏