大学教育改革 T19 6月3日 (金) 10:00〜12:00
ICTを活用したポートフォリオ・FDの取組
講演内容:
学士力・社会人力養成の全学態勢の構築:キャリアから自己実現へ
日本女子大学は、創立以来キャリア支援=学士力・社会人力の養成を精力的に推進し、独自の方法を開拓し、その伝統が脈々と受け継がれてきた。学校創立と創立者の学生支援についてとともに、現在への継承について紹介する。そして全学的実態調査の実施から得られた学生支援の現状・教職員の意識の考察から導かれる、現在の本学の学生支援に求められるものは何であるのか、また、理想的な学生生活を送り、生涯に渡り自己実現するためのツール=学生支援Webシステムの構築について説明する。
伝統的な独自の学生支援を、現代的な全学態勢のもとに自己実現を目指す学生支援として再構築する取り組みを紹介する。

日本女子大学 人間社会学部 心理学科 教授
鵜養 美昭 氏

PF-NOTEのティーチングポートフォリオ作成への活用
クリッカーと、授業収録を統合したシステム「PF-NOTE」を、ティーチングポートフォリオ作成に活用した事例を紹介します。
PF-NOTEは授業の評価と、その評価の根拠となる映像シーンとを結びつけることができます。この機能を活用することで、PF-NOTEによって作成されたコンテンツを教育実績の強力な証拠資料の1つとしてティーチングポートフォリオに盛り込むことを考えました。紹介する事例は、教員を目指す大学院生たちが、自身の模擬授業改善の過程でPF-NOTEのプロトタイプを使って作成したティーチングポートフォリオに関してです。
現時点では教員に適用した事例はありませんが、上記事例の過程の一部を変更することで、教員を対象にしたFDにも活用可能です。

東北大学大学院 教育情報学研究部 准教授
中島 平 氏

産学連携による携帯電話での授業アンケート、出欠確認システムの普及とFD
Saai-MASと他の携帯電話での出欠確認システムの違いを理解して頂く。Saai-MASが多くの大学から指示され導入されつつある実情を理解して頂く。一般的には、より多くの機能を備え、より低価格なシステムがよいICTだと考えるが、これは間違いである。必要な機能が備えられ、誰もが簡単にシステムを100%使いこなせるシステムがよいICTである。「どんなシステムも同じだから安い方がよい」と考えることが間違いである。ICTシステムは一つひとつ全く異なるからである。多くのカタログに、出欠確認と書いてあるが、大阪成蹊大学が取り組んでいる、Saai-MASとは全く違う考え方で作られている。

大阪成蹊大学 マネジメント学部 准教授
福永 栄一 氏