英語教育 O25 6月18日 (木) 10:00〜12:00
先端テクノロジーと英語教育の融合
講演内容:
基礎研究からATR CALL BRIXの開発まで:知恵と技術とメディアのブレンド
「人間の音声知覚・生成・学習」の研究のために外国語の学習をとりあげた結果、実験を通して効果が定量化された学習方法や、研究用ツールとして開発した発音自動評定技術などが蓄積されました。また、多数の学校に実験にご参加いただいた結果、学校教育現場のニーズを取りいれるためのノウハウも蓄積されました。一方、英語教育に求められる範囲が、学習者の年齢、目的の双方で拡大しています。そこで、これに応えるひとつの方法として、蓄積した知見や技術を組み込んだ英語学習支援システム「ATR CALL BRIX」を開発するに至りました。一見異分野とみえる研究がこのシステムを支えている理由をデモを交えてご紹介します。

ATR Learning Technology(株)学習デザイン研究所 所長
神戸大学 大学院 客員教授
山田 玲子 氏


【事例発表】リスニングのメカニズムとICTによる英語学習
なぜ英語が聞き取れないのでしょうか。リスニングのメカニズムに焦点をあてて、その要因について解説します。英語、特にリスニング学習には、正確な繰り返しとフィードバックが必要とされますが、ICTを効果的に利用することにより、時と場所を問わない豊富な学習が可能になります。本学では、この4月よりATR CALL BRIXを導入し、全学生に対しリスニングを中心とした基礎力アップとTOEIC対策を実施しています。また附属小学校ではATR CALL Juniorを昨年度より授業の一環として組み込み、一定の効果をあげています。ATR CALLの特徴および、それぞれのカリキュラムと具体的なレッスンプランを紹介します。

大阪教育大学 英語教育講座 教授
吉田 晴世 氏

【事例発表】これからの英語教育 〜新しい道具と古い知恵の活用〜
児童英語教育に携わって約35年、試行錯誤の末辿り着いた小学校英語教育の果たす役割とはどういうことか、文部科学省の進める小学校英語と本当に子どもの英語力を伸ばす英語教育について考え、教育現場で培った古い知恵と新しい道具ATRをどのように併用活用していくかに目を向けて、これからの英語教育はどうあるべきかをお話します。

神戸海星女子学院小学校・関西学院大学教育学部 非常勤講師
松本 洋子 氏