教育改革 T11 6月4日 (木) 10:00〜12:00
大学の情報化による授業改革1
講演内容:
医学教育改革の現状
近代以降の日本の医学および医学教育は、明治維新後、現在の高等教育の黎明期に端を発する。その後約100年が経過しようとしている現在は、医学自らの発展と教育学の理論的発展、そして社会的要求により、極めて大きな変革期を迎えている。
演者は、20年前に外科医・抗がん剤の研究者として医学の世界に飛び込み、1990年代後半に医学教育の世界に身を転じ、医学生教育の現場に身をおきながら、全学の教育改革、医学教育制度改革に携わっている。
本講演では、医学教育改革の現状と課題について紹介するとともに、医学教育の未来について来場者と語り合いたいと考えている。

九州大学医療系統合教育研究センター
大学院医学研究院医学教育学 教授
吉田 素文 氏


発表や臨床実践などの実習型授業に向けたPF-NOTEの活用
授業用リモコン「クリッカー」と、授業収録を統合したシステム「PF-NOTE」を活用した実習型授業での取り組みを紹介します。
具体的には、@人前で話すのが苦手な人のための発表トレーニングA実習型授業への遠隔受講者参加のための工夫B臨床実践力の可視化に向けてCPF-NOTEの未来:スタンフォード大学との共同研究、の4点を主なトピックとして、事例を挟みつつ紹介します。

東北大学 准教授
大学院教育情報学研究部・教育部
中島 平 氏

仮想空間を利用した技能指導用3Di教材の可能性
現在,仮想空間(3Dインターネット:3Di)が普及しはじめています。特にセカンドライフやOpenSimulator等はユーザの自由度が高く,アバターにオリジナルの動作アニメーションを付与できること,任意の位置に視点を変更や拡大縮小が自在にできること,対象物などの設置により簡易的にシミュレーションを行うことができます。これらの点は,技能を習得する環境としてのアドバンテージと考えられます。今回は,こうした「技能習得」の場として仮想空間を有効に活用する方法をご紹介し,3Diにおける「技能指導・技能伝承」やデジタルアーカイブの可能性を議論したいと思います。

宮城教育大学 技術教育講座 准教授
安藤 明伸 氏