新しい学校環境づくり O19 6月18日 (水) 16:00〜18:00
新しい学校環境づくりの先進事例
講演内容:
黒川紀章設計の建築と教科センター方式を採用の新しい学校づくり
平成16年度より4年間、指導主事そして教頭という立場で、旧大口中学校と旧大口北部中学校を統合して新設する、新生大口中学校づくりに携わりました。黒川紀章設計のモダンな校舎の建設や様々な設備・備品・教材などのハード面、教科センター方式を取り入れた大口バージョンの新しい教育システムの構築などのソフト面、さらに別々の学校文化がある二つの学校が一つになるための準備と、大変貴重な経験をさせていただきました。教育委員会や学校現場が学校づくりにどのように関わり、どのようなものができあがってきたのかをお話しします。これから校舎建設をお考えの方、新しく学校づくりをお考えの方、学校の統合などを進められる方のご参考になればと思います。

愛知県丹羽郡大口町立大口中学校 教頭
齊慶 辰也 氏

完璧なシラバス作成と、その展開を導く『横糸教育』による新学校
確かな学力を身に付ける教育と豊かな心を培う教育は、誰もが求めるところであり、そこにこそ、それぞれの学校は鎬を削って工夫を行ってきました。しかし既存の教育課程で、この二面を達成することには限界がありました。教育の再生が会議だけでは為し得ないのと同じです。昨今、関東に遅れて関西で起こっている、初等教育学校の設置のうねりについて、次に続く学校は、これまでの学校を超えたものでなくてはならないはずです。新たに学校を一から創造した手順と方法、そしてその課題を余すところなく提供して、新しい時代を切り開いていく新しい学校に加わる次を待ちたい。

関西学院初等部長(校長)
磯貝 曉成 氏


幼小中高「3+4+4+4」の一貫教育による新しい学校づくり
学校法人奈良学園は、2005年4月に「学研なら登美ヶ丘『学び街』プロジェクト」をスタートさせ、奈良・京都・大阪の三府県にまたがる関西文化学術研究都市の南部に位置する奈良市登美ヶ丘の地に、幼稚園3年間と小中高12年一貫教育を合わせた「3+4-4-4制」を行うための新たな学園の設立を目指しました。この学園の大きな特徴は、小中高12年間を4年ごとのターム(primary・middle・youth)で区切ること、同一敷地内に「幼小中高」を設置して異年齢層の交流を持つこと、社会や地域との関わりを持つことにあります。また、「和の精神」「逞しく生きる力」「科学的に物事を見る」をテーマに、コミュニケーション能力の育成、科学教育に力を入れることに教育の重点を置いています。このセミナーでは、今春開園・開校した幼小中(高校は2009年開校予定)における建築上の特徴や「3+4-4-4制」を実施していくためのカリキュラムや設備面での工夫などについて紹介させていただきます。

奈良学園登美ヶ丘中学校 校長
古川 謙二 氏