大学改革 T02 6月5日 (木) 13:00〜15:00
【特別講演】
新しい大学戦略
〜国公私立を越えた大学連携と改革を支える大学経営のあり方〜
講演内容:
国私連合教職大学院の創設
優れた実務能力をもつ新人教員とスクールリーダーの養成を狙う教職大学院。最も大切なことは間違いなく実力をつけることができる教育体制を敷くことだ。しかし、教育体制を議論する前に大きな壁があった。国立大学と私立大学の連合が本当に可能か、採算性があるのか、入学生の確保と就職の保障はどうか、等々。これらの難問に対して、どのように考え、どのような対策をとってきたか。「連合」であることの問題の解決と利点の生かし方、連合形態の安定的持続のために必要な組織構成と協定・覚書の締結などを通して、京都でなぜ連合教職大学院が創設できたかについて考える。

京都教育大学 学長
寺田 光世 氏


私立大学を巡る環境と課題
国際化が言われて久しい。その影響は、あらゆる分野に浸透してきた。
高等教育界においても、避け難い事実として顕著になってきた。
国境を軽々と越える経済活動に対して、言語・文化・慣習等、強弱・高低の差はあれ、矛盾・摩擦・バリアーがあり、遅々として、時には急速に、トータルには否応なしに相当な国際交流として進展してきた。そして、国内の状況下で、私立大学に対する環境と課題は、厳しさが目立ってきた。
表面的には、例外的な法務局強制抹消は別として、経営的な危機として浮上してきている。破産、再生機構送り、(救済)合併、(積極)合併、再編整備等々、多様な形態と徴候として表れている。少子化・教育予算削減の進行がある中で、“業界”レベルとして、私学振興共済・事業団や私立大学連盟も事前予知型の対処に入った。教育行政的な責任に留まらず、関係性・社会性に及ぶ視点から深めてみる。

前学校法人立命館 常務理事・APU副学長
(株)クレオテック 代表取締役社長
伊藤 昭 氏