キャリア教育 T35 6月8日 (金) 13:00〜15:00
がんばれ専門高校
〜目指せスペシャリスト、クラフトマン21のご紹介〜
講演内容:
がんばれ専門高校
〜目指せスペシャリスト、クラフトマン21のご紹介〜


専門高校は、これまで、社会の様々な分野に有為な人材を輩出してきました。
農業や水産業、工業、商業などを通して自然やものと関わったり、介護や看護等を通して人と接するなど、産業教育ならではの生活に根ざした教育を通して、人間性豊かな人材の育成に大きな役割を果たしてきました。
その一方、ニートやフリーターの問題、若者のものづくり離れなどに見られるように、若者の働く意識や意欲が希薄化しているのではないかという指摘がある中で、実践的な教育を通して、生徒一人一人の勤労観・職業観を高め、専門的な知識・技術を身に付けさせていくという専門高校の重要性は、今後さらに高まっていくものと考えます。
本講座では、産業教育の現状と課題、その振興のための様々な施策についてご紹介いたします。

文部科学省 初等中等教育局 参事官(産業教育・情報教育担当)付 産業教育調査官
美濃 亮 氏


「Super Business High School」に向けての取り組みと今後の方向性
平成15〜17年度に文部科学省「目指せスペシャリスト事業」の指定を受け、研究開発課題を『個に応じたより高度な資格取得をとおして、経済・社会の変化に対応できる「生きる力」の育成を目指した商業高校(Super Business
High School)のあり方』として研究・実践してきた。
本事業では、大学・専門学校・企業等、外部の機関の協力を得ながら、@高度な資格取得をとおした専門性の深化、A望ましい職業観・勤労観の育成、B中・高・大等連携体制のあり方についての模索、C生涯学習の基礎的な資質の育成に取り組んできた。また、この研究では生徒の「生きる力」の育成のみならず、指導する教員の指導力向上もねらいとしている。
これらの具体的な取り組み内容とその成果について発表するとともに、本事業終了後の新たな取り組みについても紹介する。

岐阜県立岐阜商業高等学校
豊吉 利之 氏


勢多農林高校における目指せスペシャリスト研究開発の取り組み
「地域農業の活性化やアジア農業の発展に貢献できるバイテクスペシャリストの育成」をテーマに研究に取り組んでいる。現在、地球規模での食料・環境問題への対応や我が国の食料自給率の向上が急務とされており、世界的な視野に立って地域農業の活性化に貢献できる人材の育成が強く望まれている。また、全国各地の伝統食材が絶滅の危機に瀕しており、遺伝子資源の保全の観点からも保護が急務である。今後の生命産業を支え、環境問題の解決に重要な技術がバイオテクノロジーとされており、農業高校においてもこの分野での将来のスペシャリストの育成が重要だと考えている。そこで、地域の遺伝子資源を活用した地域農業の活性化や環境保全、またアジア農業の発展に貢献できるバイテクスペシャリストの育成を目指し、研究を進めている。

群馬県立勢多農林高等学校 栗原 宏泰 氏