新しい学校環境づくり O05 6月20日 (水) 13:00〜15:00
学校改修による既存学校施設の再生
講演内容:
既存学校施設を有効活用するために〜文部科学省の取組〜
学校施設は、子どもたちにとって、一日の大半を過ごす学習・生活の場であり、 学校教育活動を行うための基本的な教育条件です。また、地域住民にとっても、最も身近なコミュニティーの拠点であり、非常災害時には応急避難場所としての 重要な役割を担っています。 
 このような認識のもと、現在、既存学校施設が有している課題を整理し、 安全・安心で、今日的教育課題に対応する‘有効’な活用に向けた、 文部科学省の取組を紹介します。

文部科学省 大臣官房 文教施設企画部 施設助成課 課長補佐
笠井 賢 氏


既存学校施設を現代的教育に対応させるアイディア事例
わが国の「公立の学校建築」は、集合住宅のような維持管理がなされてこなかったことから、建物をながく・よく使い続ける意識に欠けていたといえます。現在、既存学校施設はおよそ半数が30年以上経過したRC造校舎で、しかも、新耐震基準を満たさない危険校舎を数多く抱えているのが現状です。一方、わが国社会は未曾有の少子高齢化社会を向かえた上に、国及び地方自治体における財政状況は大変厳しい状況です。
このような背景から、既存学校施設をどのように有効活用し、しかも教育の現代化に対応させるか、学校設置者はもとより施設利用者側からの視点で、よりより事例を参考にみんなで考えたいと思います。

東京電機大学 情報環境学部 教授
吉村 彰 氏


既存施設の改修による学校施設の再生(特色ある教育コンセプトと施設整備)
2006年4月、滋賀県守山市に立命館大学・立命館アジア太平洋大学(APU)の四番目の附属校として「立命館守山高等学校」が開校しました。立命館守山高等学校は、開校と同時に文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され、先進的な理数・科学技術教育の研究開発校として展開しています。
今年4月には、中学校の開校とともに新たに「立命館守山キャンパス」が完成しました。この立命館守山キャンパスは、平安女学院大学旧びわ湖守山キャンパス跡地を改修整備したものです。ここでは、既存の大学施設を施設要件の異なる中学・高校施設にリニューアルする中で、立命館守山の特色ある教育コンセプトとのマッチングを図り、新しい教育施設に再生した事例として紹介させていただきます。

学校法人立命館 立命館守山中学校・高等学校
乾 広久 氏