総合的な学習で生徒が変わる、その可能性と手だて
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講師:
鳴門教育大学総合学習開発講座 教授 村川 雅弘氏
上越教育大学大学院生(前 長野県岡谷市立岡谷東部中学校 研究主任) 植松 航一朗氏
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プロフィール:
【村川氏】 1982年大阪大学大学院人間科学研究科(博士課程後期)中退。大阪大学人間科学部助手、鳴門教育大学学校教育学部助手・講師・助教授を経て現職。日本教育工学会理事、日本カリキュラム学会理事、日本教育メディア学会理事、日本生活科・総合的学習教育学会理事、文部省教育研究開発企画評価協力者他多数。主な著書に、『ビデオマガジン まるごと総合学習』日本文教出版(2001)、『「生きる力」を育むポートフォリオ評価』ぎょうせい(2001)、『やってみよう「総合的な学習」おもしろ活動基本テク』教育開発研究所(2000)等。
【植松氏】 1986年千葉大学教育学部卒業、信州大学教育学部附属長野小学校文部教官教諭、岡谷市立岡谷東部中学校教諭を経て、2002年より上越教育大学大学院学校教育専攻学習臨床コース院生。
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講演内容:
【村川氏】 「総合的な学習の時間」は本格実施2年目を迎えた。しかし、昨年度の学校現場の様子を見ると、基礎基本の重視や新しい評価の導入、学校週5日制完全実施等の影響から、総合的な学習の取組は必ずしも順調ではない。安易な踏襲による形骸化も心配される。本セミナーでは、昨年秋に行われたベネッセ教育総研の全国調査や講師が行った調査の結果から、特に総合的な学習の実践課題を明らかにし、同時にその成果についても触れる。そして、総合的な学習の先行的な実践により、様々な面においての学校改善を行った岡谷市立岡谷東部中学校の植松前研究主任とともに、総合的な学習の可能性を伸ばし、課題を解決していくための具体的な考え方や手だてについてお話いただきます。
【植松氏】「互いに生き、生かされていることを実感する学びのコミュニティーの創造」 自己の力を発揮する場を求め、他者に認めて欲しいと願っていた生徒たちが、自立高齢者の自助を伸ばしたいという地域のコーディネーターやボランティアの思いを身に引き受け、高齢者のもつ知恵に学びながら交わりを深める過程で、誇り・責任・使命感を育みながら、協働して地域ディサービスを立ち上げた。その共同企画・運営過程を通して、自助・共助・公助のもつ意味や意義、三者の関係や成立条件について反省的に分析しながら、その経過と成果を携えて生活者のスタンスから行政参画し、多声によって相互成長する「学びのコミュニティー」を創造していった実践をご報告いただきます。
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関連サイト:
http://www.naruto-u.ac.jp/~sougou/~murakawa/index.htm
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