学校経営 T25 6月7日 (金) 9:45〜11:45
確かな学力を育む学校経営
〜つくば市版小中一貫校運営、地域に根ざした学校経営の事例〜
講演内容:
異なる学校文化の融合と斬新な発想に基づく春日スタイルの創造

既存の小・中学校が合体したものではなく,小中一貫校として全く新たに構想されたという,全国的にも類を見ない学校であるつくば市立春日学園(平成24年度開校)において,1年生から9年生が共に学べることのよさ,小学校・中学校の教職員が一体となって教育にあたれることのよさを生かしながら,どのように一貫教育を進めてきたか,どのように教育の質の向上に努めてきたかについて,つくば市のこれまでの小中一貫教育研究の歩み,つくばスタイル科の発進型プロジェクト学習によるつくば次世代スキルの育成等と絡めながら,また,小中両免・小中経験の教員が多いという茨城の特色,これまでICTの活用や研究機関との連携により先進的な教育に取り組んできたというつくば市の特色との関連性に触れながら,紹介する。さらに,この1年間でどのような成果や課題が明らかになったか,開校二年目を迎えてこれから何を目指そうとしているのかについて紹介する。

春日学園 つくば市立春日小学校・中学校 校長
岡野 和夫 氏


夢あふれる郷土づくりのために〜地域力を高めるために学校が取り組むこと〜

 地元茂木地区の青年団や商工会が従来地域興しとして行ってきたデータや史跡の調査結果をベースに、学校が独自に行う「茂木さるく」データ・茂木八十八カ所の霊場のイラスト・写真などをデジタル化し、「デジタル茂木さるく絵巻」として作成。
 制作する「デジタル絵巻」は、最新の“ドットコード印刷技術”を用い、専用ペンで印刷された紙の上の映像を押すと、無線で電子黒板やパソコン上に静止画像や動画像として瞬時に映し出されていくために、郷土教材としての活用だけでなく、地域活性化のための役目を持たせたものとなり、大きく地域の宣伝となる情報を作り出している。
 生徒一人一人が、それぞれの役目を受け持ち取り組むだけでなく、小学校との連携や一般の方々の情報も取り入れたデータベースとなっている。この実践のノウハウを映像と体験をセミナー参加者にも体験してもらいながら、新しい形の学校の在り方を探る。

長崎市立茂木中学校 前校長
江 敏夫 氏