特別支援教育 T45 6月8日 (土) 15:45〜17:45
基礎的学習活動を支援するICT活用
〜特別支援学校・小学校の実践から〜
講演内容:
特別支援教育におけるICT活用
障害者の権利条約やインクルーシブ教育システムなど,障害のある子どもの教育に関わって,合理的配慮や基礎的環境整備に向けてICT機器の活用に注目が集まっている。
また,特別支援学校を中心として障害のある子どもたちへの教育にiPadをはじめとしたタブレット端末などの情報機器もより積極的に活用されはじめている。
それら特別支援教育でのICT活用について概観し,今後の特別支援教育でどのような展開が求められるかを提案する。

国立特別支援教育総合研究所 教育情報部 総括研究員
金森 克浩 氏


通常学級における多様なICT支援システム
通常学級に在籍する発達障害児の学習支援の困難さが大きな課題となっている。特に,日本における読み書きに課題のある学習障害への対応は大変遅れている。本校では,通常学級で苦戦している学習障害児への対応として低学年からICTを積極的に活用した支援システムを全校体制で整備してきている。今回のセミナーでは,読み書きに困難さのある支援事例を紹介しながら,アセスメントの有効さと柔軟なチーム支援のシステムについて説明していく。具体的には,「読みのアセスメント」「デジタル教材」「DS」「PC」の活用について,視覚教材を用いて紹介する。

鹿沼市立みなみ小学校 校長
原田 浩司 氏


学びをささえるICT活用〜学びのイノベーション・フューチャースクール事業の取組〜
京都市立桃陽総合支援学校は平成23年度から「フューチャースクール推進事業・学びのイノベーション事業」の実証校として指定を受けました。病弱教育特別支援学校児童生徒の生活体験の不足,学習活動における制約等多様な課題の解決に向け,本校と分教室・児童生徒と教員を結ぶICT環境を生かした協働的な学びの展開など,学ぶ意欲や学力の向上につながる指導・研修方法・デジタル教材開発等,新たな「学びの創造」を図る実証研究を進めています。その取組を「学校概要,本事業のねらい及び概要,本校・分教室・病室・前籍校を「つなぐ」,協働学習システムの活用」の4つの観点でお話しします。また,「リモート・サイエンス・ラボシステム,リモート・コンサートホールシステム」開発のねらいと活用,「TV会議システムを活用した前籍校との交流実践」,「総合的な学習の時間,国語科での授業実践」を報告します。

京都市立桃陽総合支援学校( フューチャースクール実証校)
大杉 仁彦 氏