新しい英語教育 T14 6月5日 (木) 16:00〜18:00
科学的研究成果に基づいた新しい英語教育への取組み
〜国際電気通信基礎技術研究所の研究成果から〜
講演内容:
英語学習環境をデザインする 〜認知情報処理研究と技術の応用〜
母語にない音韻の知覚・生成学習は困難を伴う場合があるが、成人でもICTを利用した訓練によって改善されることが明らかになってきたと同時に、学習において音声が重要な役割を果たすことも示唆されている。音韻の学習を中心とし、第二言語の学習に及ぼす諸要因について認知情報処理研究の結果を紹介する。また、これらの知見の学習教材への応用や、音声情報処理技術をとりいれた学習プログラムをデモを交えて紹介し、様々なメディアを利用した新しい時代にふさわしい英語学習環境のデザインについて考察する。

ATR Learning Technology(株)
神戸大学 大学院 客員教授
山田 玲子 氏


本当に学ぶに値する英語教育を子どもたちに
〜四條畷学園小学校とATR CALL英語塾の取り組み〜

本校では【「英語が上達するとは、どういうことなのか」という概念を、学習者の潜在的な意識に植え付けることを目標とした英語教育】を実践している。「意図的不完全英語教育」と名付けたこの正課の教育実践と、それを強力にサポートしている、アフタースクールとしてのATR CALL英語塾の関わりを、実際に使用している授業プランを例にしながら紹介する。

四條畷学園小学校 副校長
高橋 豊 氏


英語運用能力向上におけるATR CALL学習プログラムの効果 〜SELHi研究を通して
本校は平成17年度〜平成19年度の3年間,文部科学省よりSuper English Language High School(SELHi)校として研究指定を受けた。研究の特徴は,英語運用能力向上を目的とした4技能統合型の指導に,Global Citizenとしての態度(知的好奇心・他者の尊重・多面的思考)育成の視点を加味したことである。研究の結果,「知的好奇心」という態度要因が英語運用能力向上に貢献することが示された。つまり,英語運用能力向上にはスキル面の指導に加え,生徒の内面的要因,すなわち『もっと学びたい』という気持ちを引き出すことが欠かせないのである。
本セミナーでは,態度要因の英語運用能力向上に及ぼす効果について報告するとともに,知的好奇心を持続させる教材としてのATR CALL学習プログラムの有効性について述べる。

奈良市立一条高等学校
酒井 雅子 氏