大学改革 T08 6月7日 (木) 13:00〜15:00
大学教育改革
〜FD/SD〜
講演内容:
FDのこれまでとこれから―「FD義務化」の時代に
 FD(Faculty Development)とは、教員が大学の教育機能の向上に組織的に取り組みながら自らの教育能力を高めていくことです。日本では、90年代半ば以降、各大学でFDが行われるようになってきました。しかし、それは政策主導の、したがって多くの教員にとっては強制感のつきまとうものでした。この4月から、大学院教育においてFDが「義務化」され、学士課程教育でも実施されようとしています。
 FDが学生たちの学習を変え、教員集団自らの教育改善につながるものになるために、何が求められているのか。フィンランドやイギリスの例もひきながら、あらためて考えてみたいと思います。

京都大学 高等教育開発推進センター 教授
松下 佳代 氏


教育改革と職員の資質向上」教育付加価値日本一を目指して
 金沢工業大学は、平成7年より教育改革を開始し今年で12年目を迎えます。その間様々な取り組みを行ってきましたが、振り返ってみますと教育改革を継続してこられた要因は「目標の共有」「教育のシステム化」「外部評価の活用」「事務職員の企画力」が重要なポイントであったと思います。そして具体的な取り組みでは、教員と職員が自らの役割分担を認識して、対等の立場で共に議論し実践していくことが大切であり、職員の資質向上は教育改革を推進する上で不可欠な要素であると言えます。
 職員の資質を向上させるSDとは、単に与えられた講習会や研修に参加することではなく、自らが大学全体の活動をシステムとして理解し、顧客である学生の立場で様々な提案ができるよう、自分自身を磨くことが大切であることを伝えます。

金沢工業大学 事務局長
福田 謙之 氏